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大学図書館の広告力


(注:時間によっては図書館が舞台ではないときもあるようです。)


大学図書館の広告力

 伊東豊雄の建築で注目度が高かった多摩美術大学図書館。現在、この図書館はユニクロがブログパーツとして広く配布している「ユニクロック」に使用されている。「ユニクロック」は女性ダンサーがユニクロの衣服を着てリズミカルに踊るスクリーンセーバーであり、ブログパーツでもある広告媒体だ。つまりユニクロックを使う人は舞台となっている多摩美術大学の図書館を必然的に目にすることになる。同図書館はユニクロの他、アップルジャパンの広告にも活用されたばかりである。ユニクロのアートディレクションを同美大出身の佐藤可士和が務めていることと関係があるのかどうかはわからない(ユニクロックの映像を手がけるのは、映像作家の児玉祐一)が、少なくとも広告に相応しい場所として選び出されたことは間違いない。映像をみる限り、身近ではあるがやはり特別な場所である図書館を使う面白さが感じられる。
 なるほどユニクロはこれまでも東京国立博物館の特別5室前の大階段を使ったことがあり、文化施設を使うことには先例があった。とはいえ、これまで大学図書館がCMに使われることなどあっただろうか。閲覧環境、資料へのアクセス性など基本的な機能を充実するのは当然として「デザイン」という付加価値が付いた図書館は、企業の広告に乗って大学のブランディングにも力を発揮する・・・。多摩美の図書館とユニクロックの組み合わせは大学図書館の新たな可能性を物語っているように感じられる。

追記:
ただし、多摩美術大学図書館の立地が東京近郊というのは大きい。広告を作る側にとって利用しやすい位置にあるというのは重要なことで、地方の大学が同様のことをしても広告力を発揮する機会は少ないものと予想される。

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コメント

前に3度ほど見たことあるけど
おもしろいねー、これ

投稿: ryuusinn | 2008年5月16日 (金) 02時03分

ryuusinnさん、ありがとうございます。ちなみに多摩美図書館以外の舞台は槇文彦さん設計の「東京キリストの教会」だそうです。また映像作家の児玉祐一さんは、ダンスを使った映像作品を得意としている人。2008年版の『映像作家100人』でチェックできます。

投稿: くじたつや | 2008年5月18日 (日) 21時36分

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