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閑話休題09

閑話休題09
≪青森犬≫の撮影が可能に

 以前このブログの中で、青森県立美術館所蔵のモニュメンタルな作品≪青森犬≫の撮影ができないことについて疑問を呈したことがある。ようやくの感もあるが、2008年1月から≪青森犬≫の撮影が可能になるらしい。これで他県からのお客様を案内しても、心おきなく≪青森犬≫をカメラに収めてもらえる。もはや無視できなくなっているバイラル・マーケティング効果を考えるならば撮影許可は当然の措置であろう。

ただし、これまで青森県立美術館は写真撮影ができない理由を一貫して著作権に依拠していたはずだ。では今回撮影可能になるのはどういう訳か。撮影禁止から撮影可能へ、館としてこの転換をどう説明するのか注目したい。(作品購入時の条件がどのようなものであるかは不明であるが、おそらく著作権の一部は既に作家から美術館へと譲渡されていたのではないか。だとすれば今回の転換は館内部の意見の変化であり、作家側との交渉により複製権の譲渡があったわけではないことになる。)この点に対しきちんと説明責任を果たさなければ、美術館は著作権を都合良く振りかざしていただけとも捉えられかねない。とりわけ来館者と一番に接する監視スタッフたちの発言は重要だ。

 本件は著作権に関する絶好の教育機会を青森県立美術館に与えていると私は考える。今後は「なぜ撮れないか」ではなく「なぜ撮れるのか」をアピールすることで「著作権」の考え方を県民に広める役目を果たして欲しい。それでこそクライアント・センタードの理念に沿うことができるし、地域のアート・センターとしての役割を担うこともできるだろう。今日、著作権は美術を考える上で少なからず関わってくる権利なのだから。

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