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芹沢銈介があつめた仮面

芹沢銈介があつめた仮面
2007年10月1日〜12月17日
東北福祉大学芹沢銈介美術工芸館

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アフリカの仮面が充実。

 芹沢銈介と仮面。このつながりは僕には全く意外だった。「民芸運動のデザイナー」というイメージが強い芹沢だが、彼がプリミティブな造形を好み、仮面の収集に力を入れていたことを今回初めて知った。充実していたのはアフリカやパプア・ニューギニアの仮面である。日本の仮面に留まらない蒐集は、民芸運動からの影響というよりは芹沢自身の興味関心から始まったのだろう。

 観る者は仮面のユーモラスな造形にまず目を奪われるかもしれない。だが、しばし向き合って眺めてみれば、ユーモラスと見えた表情の裏にも得体の知れない迫力が潜んでいることに気がつくだろう。いずれの仮面にも畏怖を感じる。それは彫り込まれたエートスゆえだろうか。これらの仮面、「自由な造形」というよりは、そう成らざるを得ない、ある種の「制約された造形」と感じる。いわば成るべくして成った形。作り手にとってはそれがリアルな世界だった、そう思える。

 展示に関しては、いささか不満な点もあった。明らかにインド・オリッサで信仰されているジャガンナート神を表象したとみられる資料が、ただインドの仮面と記されていたように、国名止まりの表記が多いのが気になった。展示を裏付ける研究が不足しているのではないか、そういう疑念が生じてしまう。情報をどこまで表記するかは館の判断もあるだろうが、それがどこの地域の何という資料であるのかははっきりと示してほしい。図録が出ていない以上、興味を持った人が後で調べるにはキャプションの情報に頼ることが多いのだから。


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