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閑話休題02

Bookreview01_4

閑話休題02

蓑豊『超・美術館革命—金沢21世紀美術館の挑戦』
角川oneテーマ21, 角川書店,2007年.

読みやすい。
ためになる。
やる気がでる。

2004年の開館以来、高い入場者数を維持し世界的に注目されている金沢21世紀美術館。その館長が語る美術館像は、「敷居の低い美術館にして交流館」だ。美術館を市民が自由に立ち寄れる場所にするという発想。カフェ、レストラン、アートライブラリー、ショップなどぶらっと寄りたい場所は全て無料ゾーンに置かれている。「美術館が街を作り、文化が経済を生む」という強い信念の下、ユニークなアイデアで美術館を成功へと導いてきた者の言葉は、単純明快だ。

この美術館のターゲットは“子ども”。だから、子どもが「対話できる、体感できる、一緒に遊べる」作品を集め、美術館の設立段階ですでに作品を建物に組み込んだという。子供は暗いところは嫌がるから明るくする。自分と同じ背丈の子どもの姿が見えれば一緒に参加しようとするから中が見えるようにする。子どもは警備員を見ると萎縮するから制服を着せない、などなど。

だからといって、「子どものための美術館」という発想はするなという。子供はいつも大人になりたいと思っている。大人と同じ本物に触れたいと思っている。だから子供向けという発想はするなというのだ。納得。

地元商店街への働きかけや県内の小中学生の無料招待、さらには「もう一回券」という実に見事な集客戦略など、この本には金沢21世紀美術館が「勝ち組」である秘訣が満載だ。現代美術家村上隆との対談も所収。

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