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伊東豊雄

伊東豊雄 
建築 新しいリアル
2007年4月13日〜5月18日
仙台メディアテーク

仙台を代表する建築物となった仙台メディアテークの設計を手がけた伊東豊雄の作品を紹介する展覧会です。会場自体が展示作品となってしまうあたりは建築家ならでは。もちろん、会場内も伊東豊雄の世界を余すところなく堪能できるよう構成されています。

まず目に飛び込んできたのが、メディアテークの建設の様子を映したビデオ。そして完成までの流れを時系列に記した壁一面の長い長いパネル。一つの建物が出来上がるまでにどれほどの労力を必要とするのか、改めて言うまでもないことですが、こうして視覚的に伝えられるとより一層理解が深まるというもの。

そのあとは、メディアテーク以降、伊東が手がけた施設の紹介を順に巡っていくという趣向です。心引かれたものを一点あげるとすれば、スペイン・トレヴィエハに建設中のリラクゼーション施設でしょうか。巨大な魚とも繭ともつかぬようなダイナミックな形態が魅力的でした。メディアテークの他に、彼の仕事をまとまってみることはなかったので、今回は非常によい機会となりました。仕事はどれも斬新な形態ですが、発想自体はシンプルな形態の繰り返し、組み合わせによるものだということも見る者には十分に伝わる内容であったと思います。

さて、精巧な模型や美しいCGの映像は十分に目を楽しませてくれましたが、私が会場で一番興味深かったのは、伊東の自筆原稿でした。地元紙にメディアテークの建築案に対する批判が掲載された際、伊東が反論したものですが、憤りつつも慎重に言葉を選んでいる「痕跡」を見て取ることができます。もっともこの原稿がこうして展覧会に堂々と出品れるのも、メディアテークがいかに市民に受け入れられているか、という事実に裏打ちされたものですよね。

全体として情報量が非常に多く充実した展覧会といえますが、少しお腹一杯になってしまう人もいたかもしれません。映像は少ない空間で多くの情報を見る者に与えられる分、設置には注意が必要なのでしょう。まあ全て見ようと意気込むほうが珍しいのか・・・。

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